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中世様式の楽譜台 2

カトリックのミサの形式には主に通常文、固有文とありますが
ウィキペディア・ミサ曲参照(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B5%E6%9B%B2)
その代表的なものを通して、以前ご紹介したグロリアより最後の楽譜台


久住朋子さんのSanctusです。


この作品はもともと書見台の様式で布の作家さんとコラボレーションではじまり
楽譜台としての用途でミサシリーズと称しお願いして出来上がった作品になります。




ご本人のイタリア向けのサイトで作品紹介があるので日本語訳と一緒にご紹介します。

Un leggio in legno misto ( noce italiano bianco e scuro - noce di Nuova Guinea, - ontano - olmo), con il motivo del antico spartito di un canto liturgico "il Sanctus XI" , quindi, con l'iniziale "S" intagliato e dorato, il pannello centrale con quattro Serafini è tutto traforato a mano. Ho usato gelosamente alcuni pezzi di legno anghiarese che avevo portato da Anghiari, erano vecchi assi o tronchi di noce, ontano e olmo, tutto tarlati, ma, sono belli e affezionati.

 /イタリア産のクルミ材(明るい色のと暗い色の2種類)、ニューギニア産のクルミ材、榛の木(ハンノキ)、楡(ニレ)で作られた書見台。ミサ曲Sanctusの11世紀バージョンの写本をモチーフにしてある、依って、彫刻と金箔で装飾されたイニシャルSが配置されている。4体のセラフィムを配する中央のパネルは全て透かし彫り。惜しみつつも材のほとんどはアンギアリで育った樹を持ち帰ってきた物を使った。ハンやニレの古材や未製材のクルミの丸太はかなりの虫食いがあったが、やはりそれでも私にとっては美しく、そして愛着のある材だった/


 過去の作品にも見受けられるように彫刻的な構造、絵画的構図の上に繰り広げる装飾は建築、絵画、イタリアでの総合的な美術を学んだ作家自身の経験や技術、環境、思想を色濃く反映しています。


 彼女の作る作品は自身の苦難やまた何かに抗いながらも、温かみを忘れない優しさと力強さ、
また自身へ課した題目への完遂、ミッションのような、奥深さもあわせ持っているように感じます。


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愛猫の足を参考にして彫ったライオンの猫足

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 言葉は不要ですね、この作品に対峙していると様式の美しさや古材の美しさを通して
勇気を与えてくれる心持がいたします。


モチーフへの畏敬や憧憬をはじめ、まっすぐに純粋に作品を通して何かに向き合う力を感じるのです。


 ずいぶん前にイタリアの小さな村の教会の扉に彼女の彫った聖人がいると聞いたことがあります、
銘も入れず、ただひとつの思いで彫った彫刻にも通じる


その何かを感じ取っていただけるでしょうか。
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by labottega | 2012-12-04 11:25 | 作家さんの作品